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【ニュース&解説】事案発生後、すぐに報告した仙台。Jリーグへの報告が遅れた新潟の事案については「Jリーグ規約違反に該当するかどうかの判断をするつもりです(村井チェアマン)」

10月20日、臨時実行委員会が開かれた。

実行委員会の冒頭、コンプライアンスに関する案件(新潟と仙台)の共有が行われたことについて、村井満Jリーグチェアマンが記者会見で報告を行った。

○村井満Jリーグチェアマン
「まず事案の概要について、Jリーグのコンプライアンス部門を担当する萩原から事実確認の共有と、新潟の実行委員である是永社長からクラブとしての総括とお詫びがありました。

特にこのコロナ禍で、我々リーグが果たす役割は、本当につらい思いをしている社会に対して、少しでも希望の存在になろうと誓い合ってやってきたわけですが、そうした地域の皆様の期待を裏切るような結果となってしまい、本当に残念な思いです。
我々はこうしたことが絶対に繰り返されないように、しっかりと教育や啓発を繰り返していくつもりです。今回もそういう意味では、事案の内容そのものというよりは、スムーズに事態の共有・報告がリーグと連携できなかったことも、反省材料の一つとなると思っています。クラブにとって不都合なこと、リーグにとっても望まないこうしたコンプライアンス事案も、滞ることなく連携して共有し対応していくことが、社会の期待に応えていくための第一歩だと思っています。クラブもそうしたことに対して深く反省している様子でした。

続いて、実行委員会の最終の段階で、ベガルタ仙台の方からも、コンプライアンス事案について急きょ報告がありました。本日は会見の都合もあってか仙台は実行委員会には欠席でしたので、担当者から報道されている内容についての共有がありました。
プライベートな内容ではありますが、サッカー選手そのものはやはり社会での公的な存在であることも考えれば、大変残念なことです。事実の内容については、今このタイミングで会見をされているようなので、事実の把握についてはこれから進めていくことになります」

□事案発生後、すぐに報告した仙台と報告が1ヵ月近く遅れた新潟

新潟の事案が発覚した経緯について、Jリーグでコンプライアンス部門を担当する萩原和之氏は「Jリーグにはコンプライアンスの窓口があるのですが、(10/12に)第3者の方から私どもに直接連絡がありました。私どもの中で情報を整理して新潟にこういう話があるけど本当ですかと問い合わせをしました」と説明。その後、14日に新潟から最初の連絡があり、16日に報告書がJリーグに提出され、現在もやり取りは続いているという。

「できたら(事件が起きた)9月の中旬にこの事象が発生したので、その時点でJリーグのコンプライアンス部門に何らかのご相談をいただいていれば、完璧な解決策を提供できるとは限りませんが、ある程度の知見や経験を持っているので、アドバイスや何らかの指導ができたのかなと正直否めません(萩原氏)」と指摘した。

一方、仙台に関しては「8月中旬にすぐに情報をいただいていました。その後、本件はいろいろな経緯がありながらも示談になったと報告を受けていました。我々もクラブも本件については終結したという認識できていました。その中で昨晩、一部の週刊誌でご承知の通りの記事が出たことで、早朝から仙台とやりとりをさせていただきました(萩原氏)」、「本人がクラブに報告した内容(=Jリーグが受けた報告)と実態に乖離があったため、正しい事実がリーグに伝わっていなかった事実があります(村井チェアマン)」と時系列での説明と契約解除にいたった背景について説明を行った。

また今回の事案を通して、萩原氏はJリーグの課題として次のように述べている。

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