Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

クラブライセンス制度についてのおさらい~2021シーズンに関するJリーグクラブライセンス判定結果発表および説明会(1)~

2020年9月28日、2021シーズンに関するJリーグクラブライセンス判定結果発表および説明会が開催された。

会見にはJリーグ木村正明専務理事とクラブライセンス事務局の村山勉クラブライセンスマネージャーが出席し、村山氏が説明を行った。


○村山勉氏
本日発表するのは3点あります。
(1)判定結果
(2)制裁に関する案件(ホームスタジアムでのトイレ不足や屋根といったB等級基準)
(3)判定に対する経営上の是正通達

この3点について、本日リリースを出させていただきましたので、その補足説明をさせていただきます。
例年パワーポイントの資料で順を追って説明させていただきます。

本年対象となるのは全52クラブです。44クラブにJ1クラブライセンス、8クラブにJ2クラブライセンスを交付しています。
J2クラブライセンスは昨年度から新たに4クラブが取得しています。岩手、相模原、藤枝、今治です。この4クラブはいずれも2018年に改正したスタジアムの例外適用が承認されたため交付となりました。後ほど説明させていただきますが、今治については解除条件付となります。

【解説】J1ライセンスを新たに取得した町田、鹿児島、琉球。適用された例外規定の内容と改定された背景とは?

今年の発表に先立ちまして、簡単に概要について説明させていただきます。

Jリーグクラブライセンスには以下の2種類があり、各クラブライセンス基準のうち 「A等級」に指定されている基準を全て充足していると判定されれば、いずれかのクラブライセンスが交付されます。
J1クラブライセンスとJ2クラブライセンスで基準が異なりますので、それぞれの交付となっています。
またJ3クラブライセンスは、Jリーグ独自にJ3クラブとして最低限必要とされる条件を示したものですので、J1・J2のクラブライセンス制度とは異なるものです。J3クラブライセンスに関する判定は、Jリーグ理事会の決議事項となっています。

J1・J2のライセンスについては、独立した審査機関がございます。Jリーグから独立したクラブライセンス交付第一審機関(FIB)が判定します。10名の先生方にお願いをしています。弁護士の先生が5名、公認会計士の先生が4名、有識者の方が1名で構成されていて、この10名を3班に分けて、1班が17~18クラブを担当して、最終的に判定を実施しています。

AFCの規則によりまして、第1審期間と上訴機関(AB)を設けることが定められています。上訴機関は、弁護士が3名、公認会計士が2名で構成されています。

今申し上げた通り、AFCのライセンスを兼ねた形でのJ1・J2リーグライセンス制度となっています。AFCとのやり取りはJFAと通じてやっていますが、JFAから我々Jリーグにクラブライセンス業務を委譲を受けて行っております。Jリーグの外に独立した上訴機関と第一審機関(FIB)を設置しております。またJリーグの中にクラブライセンス事務局とライセンス評価チームがありまして、調査・資料を担当する部署があります。

スケジュールです。

本日9月28日に発表というのが一番下のところにありますが、各クラブは来年のクラブライセンス取得に向けて、すでに様々な資料を順番に提出していただいています。6月30日までにすべての資料を提出すていただく期限となっています。今年度は全52クラブにWEBでヒアリングを実施しました。主に財務についてのヒアリングでした。FIBによる判定会議は9月1日~8日に班別に実施しています。
9月17日に、各班の判定結果を持ち寄って、FIB10名全員でクラブライセンス判定を最終確認いただいて、本日の発表となります。

(2)へ続く

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