Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

JFLからJ3への昇格の可能性について「今後JFLと様々な協議をしていくことになると思いますが、現時点においての考え方はJリーグとしてはオープンであるという認識でおります(村井チェアマン)」~2020年度第6回の理事会後の記者会見より(5)~

6月23日、Jリーグの2020年度第6回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。

今回も会見の様子をお届けしています。

(4)はこちら

Q:先程の北九州の件で、検査の途中でチーム全員分終わらない間に一部の選手の陰性情報が流れて、それがかえって陽性の疑いを招いてしまったという手違いの話がありましたが、これは他のクラブでも起きているような情報もありまして、把握されている範囲で、何クラブで情報の伝達に関わる行き違いがあったのですか。

※藤村特命担当部長が回答
「全クラブに対して同じルールで情報を伝えました。たまたま全選手が陰性になったクラブには、「全員陰性です」という情報がいったのですが、はっきりしない検体が混ざってしまったクラブには、『陰性の人とそうじゃない人がいます』という伝わり方をしてしまい、かなり多くのクラブにご心配をおかけしました。中には保健所と連絡を取ってまで体制を作ってくださったクラブもあって、そういう意味ではすごくご迷惑をおかけしてしまったというところでございます。数は控えさせていただきます」

Q:その情報の伝達が伝えられたのは昨日でしょうか、今日でしょうか。クラブによって異なると思いますが。

※藤村特命担当部長が回答
「昨日の夜(6月22日)と一昨日の夜(6月21日)で、昨日の夜の方が少し数は多かったです。日曜の夜にお伝えした分と月曜の夜にお伝えした分があります。日曜に検体を取ったクラブは本日のお伝えになります。今申し上げた日曜の夜と月曜の夜で、ほとんどのクラブに同じルールで情報がいって、全部陰性のクラブにはほっとしていただいて、陰性と判断ができない検体があったクラブにはものすごくご迷惑をおかけしてしまったという図式でございます」

Q:練習を取りやめてしまったクラブも結構多いようですが、混乱が生じてしまったクラブはどの程度あったのでしょうか。

「練習中止のことまで把握していないですが、おそらくストレートに全員陰性と出たクラブの方が割合的には少なかったです」

※村井チェアマンが補足
「水曜日に我々として伝えていくと決めた中で、途中で報告するというのは、基本的には正しくない方法だと思います。今後、全数が確定した段階で水曜日に報告していきます。今回イレギュラーな内容でもございますので、そこの数のボリュームに関することはご容赦いただければと思います。藤村さん、確定陽性の解釈について、皆さんに説明をした方がいいのではないでしょうか?」

※藤村特命担当部長が回答
「あくまで自主検査でやっていますので、その検査で陽性という結果が即保健所に届けられるものにはならず、必ずお医者様に我々の検査結果と診断をしていただいて、確定診断できるのはお医者様です。そこから保健所にご連絡するというフローになります。そういう意味で『確定数』という表現の仕方をさせていただきます」

※村井チェアマンが補足
「ある意味、我々は保険適用の外側で自主的な検査を行っていきます。いわゆる健康診断とか人間ドックに近い領域かもしれません。そこで一定の数値が再検査となり、医師のところに行って正式な診断を受けて、そこで確定するというステップを踏んでいきますので、陰性の場合はその場でクラブに伝えられますが、『この人は医師の診断を受けて確定陽性かどうかの判断をお願いします』と、そういうコミュニケーションを今後クラブとやっていくことになると思います。そうしたステップの話と検査途中の話は次元が違う話なのでそこは区別いただければと思います」

Q:試合の開催可否決定条件の中に、審判員の項目で基準人数は3人とあります。これは審判員も感染者が増えるいうことの想定だと思いますが、それ以外に地域間の移動が難しいとか、どんなことを想定されているのでしょうか?

※窪田本部長が回答
「3名というのは主審と両副審がいていただくということが最低条件になっています。第4の審判員がいなかった場合は、副審の一人が第4の審判員の役割を兼務するという形で試合が行われます。そのため、副審が一人欠けてしまうと試合が成り立たないということになります。
いろんなことが想定されると思っています。試合の当日の朝に発熱をしてしまったとか、移動の途中で体調不良になってしまったとか、突然どんな体調になるかは審判の方も世の中の皆様と同じかなと考えています。そのときに急遽補充ができれば補充したいと思っていますし、そういうことがかなわないリスクというものもいろいろな面であるかと思っています。
ここで想定しているのは審判員、主審、副審2名が揃うか揃わないか、最善の努力をして揃うようにしますが、それを欠いてしまった場合は試合を行うか行わないかことを判断するということに繋がるというルールでございます」

Q:今回、北九州は話を聞いている限り、検体に不明瞭な影か何かが見つかって再検査しますという説明の仕方でしたが、この場合は「再検査」という用語でいいんでしょうか。やり取りを聞いている限りでは、検査そのものをやり直すのではなく、引き続き検査を続けるという説明でしたが、用語としてどちらが正しいでしょうか。

※藤村特命担当部長
「検査が続いている状態でございます。再検査とは別物になります」

※村井チェアマンが補足
「今回は私もあまり専門的なことは言えませんが、別に検体を取り直すのが『再検査』だと思っています。一度取った検体を何回かに分けてマシンにかけることがありますし、いろんな角度から継続してリサーチを追いかけることがあるので、一度取った検体を継続して検査している状態と、医師が確定診断するような場合にもう一回検体を取り直して診断するという医師の行為とは違うという認識で、言葉遣いを整理していく必要があると思っています」

※藤村特命担当部長
「言葉を整えていきたいと思います」

※村井チェアマン
「検査という言葉が色々出てくるとややこしいので、しっかりと整理します。意味はご質問いただいた内容となりますのでご理解いただければと思います」

Q:奈良クラブのJリーグ百年構想クラブ資格認定について、それについて一言お願いします。また今年はJFLからJ3への昇格の可能性についてはまだ決まっていないと思いますが、それに関する議論がもう始まっているかどうか、もしくはこれから始まるのでしょうか。

※村井チェアマン
「まず奈良クラブの所属はJFLというJリーグとは別の団体になります。クラブのマネジメントの主体はJリーグではなくJFLで、Jリーグは入会を審査する立場ですので、一定の条件を付けて我々は審査の観点で条件を提示したわけですが、新たな基準でクリアできればそのチャンスがあるということだと思っております。

今回、JFLからJリーグへの入会の可能性は当然開かれています。Jリーグも降格はないですが、昇格はあるという内部での運用を行っていますので、今後JFLと様々な協議をしていくことになると思いますが、現時点においての考え方はJリーグとしてはオープンであるという認識でおります」

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