VARの本格導入へ越えなければいけない3つのハードルとは？「1つ目は予算面、2つ目は審判員の育成。3つ目はVARへの皆様の理解です（Jリーグ・黒田氏）」VARに関するメディア説明会（5）

2019年09月06日 17時00分　
カテゴリ：ニュース解説 • 記者会見 • VARに関する説明会

4月11日、JFAハウスにてVAR（ビデオ・アシスタント・レフェリー）に関するメディア説明会が行われた。
これは、2019年シーズンからルヴァンカップ・プライムステージとJ1参入プレーオフ決定戦の最大14試合にVARが導入されることに合わせ、VARのプロトコルの説明と実機を使用したデモンストレーションを見学しながら、VARについての理解を深めるために行われた。こうしたメディア向けの説明会は昨年3月にも行われている。

概要の説明の後、具体的なVARの運用方法の説明が行われ、VARのデモンストレーションが行われた。

その後、IFABのデービッド・エラリー氏が集まった記者からの質問に答えた。

今回はVARが導入されるルヴァンカップ・プライムステージを前に、会見の内容を通して改めてVAR導入への理解を深めるために、お届けできればと思っています。

※説明会で配布された資料（サッカー競技規則、P135～／PDF）

「VARを来年度からJ1で導入することを視野に入れた議論をしています（Jリーグ・村井チェアマン）」～2019年第7回理事会後の記者会見より（2）～

VARに関するメディア説明会（4）はこちら

「VARをきっちり使えるようになるためには、少し時間がかかります。（日本サッカー協会やＪリーグには）その点を理解してもらっています。とある国では、月曜日に連絡が来て『今週の土曜日から導入したい』と言ってくる国もあるんです（デービッド・エラリー氏）」VARに関するメディア説明会（4）

Q:（Jリーグ・黒田卓志競技運営部長へ）冒頭でも話がありましたが、『前向きの導入していきたい』という話がありました。リーグ戦でJ2・J3ではやれないかもしれませんが、実際にJ1リーグ戦で本格的に導入する際の課題になっていることはどんなことですか？それと、その課題はどの程度解消の見通しがあるのか教えてください。

○Jリーグ・黒田卓志競技運営部長

「まず、将来的なリーグ戦への導入はもちろん検討はしています。越えなければいけない3つのハードルがあります。
1つ目は予算面、2つ目は審判員の育成。3つ目はVARへの皆様の理解です。それはもちろんプレーする選手、チームの監督やコーチ、そして本日お集まりのメディアの皆さんです。その3つが揃って初めてVARが浸透できると思っています。これを平行して進めていかなければいけません。ですので最初に申し上げた通り、我々もVARがゲームのクオリティを高めていく一つの有効な手段だと考えておりますので、デービッドさんからもあった通り、VARがゲームをクリーンにするものだと私たちも共感しているところです。そこに向けて、今いつまでにどうというところまでは申し上げられませんが、間違いなく前向きに検討しています。先ほど申し上げた３つのハードル・要件を解決して進めていきたいと思っています」

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