Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

育成と結果を求めて手にした優勝、そしてJ2昇格~ターニングポイントを振り返る(4)~大分トリニータ編~

【集中連載】ターニングポイントを振り返る、最後にご紹介するのはJ3降格から1年でのJ2復帰を果たした大分トリニータ。「原点回帰の育成」「攻撃のための守備強化」「ミスタートリニータの後継者」といった観点から1年での復帰の舞台裏をお届けする。
また、1年でのJ1へ復帰を果たした清水エスパルスとの”守備の整備”という共通点にもぜひ注目してほしい。

■【集中連載】ターニングポイントを振り返る
第1回:清水エスパルス編
第2回:名古屋グランパス編
第3回:ギラヴァンツ北九州編


●原点回帰の育成
11月20日、大分はアウェイで鳥取に4−2で勝利し、逆転優勝。公約通り1年でJ2復帰を成し遂げた。19節・首位栃木戦に敗れた時点で勝点差は9まで開いた。しかし、その後11試合を9勝1分1敗で駆け抜けた。上位陣が失速するなか残り1試合で首位と勝点で並び、最終節で優勝&昇格を決めた。
就任1年目の片野坂知宏監督は、アウェイジャックしたゴール裏のサポーターに向けて、「苦しいときに、いつも皆さんが支えてくれたおかげ」と感謝の言葉を並べて、優勝とJ2昇格に歓喜した。
「育成と結果の両方を追う」
今年1月の新体制発表で、片野坂監督が掲げたテーマだ。かつて大分がJ1でタイトルを獲ったときに、チームの根幹を担ったのは西川周作(浦和)や清武弘嗣(セビージャ)らのアカデミー出身の選手、森重真人(F東京)、金崎夢生(鹿島)ら大分でプロキャリアをスタートした生え抜き選手たちだった。育成型クラブとしての出発は、いわば原点回帰であった。

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