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【解説】噂される『ラファエル・シルバの浦和レッズ移籍』が実現した場合、どのような起用方法が想定されるのか?

年間勝点首位と2ndステージ優勝を狙う浦和レッズを苦しめたのは、ラファエル・シルバの個人技が光るゴールであった。2ndステージ第15節新潟対浦和戦。浦和が7分に興梠のゴールで先制して試合展開が楽になると思った矢先に、森脇良太のパスミスからボールを奪うと駆け引きをしながらスピードに乗ったドリブルで見事に遠藤航を抜き去り、同点ゴールを決めたのだ。浦和のDF陣は、新潟戦を前にラファエル・シルバのスピードを警戒していただけにもの凄く悔しがっていた。

浦和、FWラファエル・シルバ獲得へ 争奪戦決着
http://www.nikkansports.com/soccer/news/1728019.html

その彼が、来シーズンから浦和に移籍してくるのではと報道されている。もし浦和に加入となった場合、浦和の前線のポジション争いに拍車が掛かる。彼が持つスピード、テクニック、ドリブルは、今の浦和の前線の選手達にはないタイプで、24歳という若さも魅力的だ。

彼を現在の浦和の戦術に当てはめた場合、残念ながらボールポゼッションしながらコンビネーションで崩すサッカーを主体とするペトロビッチ体制では持ち前のスピードを生かすスペースはないだろう。

そう考えると、起用法としては一種の『飛び道具的存在』が中心となるのではないだろうか。
浦和がCKやFKなど守備に回った時に、彼を前線に1枚残しGK西川周作からのロングフィードは相手に脅威を与えるものとなるだろう。
予想される起用ポジションは、相手陣内でボールを奪いショートカウンターやDFの裏へ飛び出しやカットインからのシュートが狙えるシャドーのポジションが良いと思われる。
そのポジションは武藤、高木、李、石原など実力者が多く揃い、厳しいレギュラー争いが予想されるが、今季の浦和の前線には無い武器を持つスピードスターが旋風を巻き起こす筈だ。

ラファエル・シルバは、浦和が新たな黄金期を迎えるための新たな攻撃のアクセントになってくれるだろう。

河合貴子(かわい たかこ)
東京都生まれ。Jリーグ開幕時に浦和ケーブル(現・J-COM)でスタートした「Reds Get Goal」のMCとして浦和レッズの取材活動をスタートさせ、現在まで”レッズ一筋”で浦和レッズを追い続ける。現在は「浦和フットボール通信」を中心に活動中。”タカネエ”の愛称で関係者、サポーターからも親しまれている。

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