「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第30節 福岡-町田】「キャンプから取り組んてきたことをしっかりと果たしてくれた」/黒田剛

2024明治安田J1リーグ 第30節
日時:2024年9月14日(土)18:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/9,848
結果:アビスパ福岡 0-3 FCま町田ゼルビア
得点:[町田]藤本一輝(51分)、オウンゴール(56分)、ナ サンホ(69分)

◎黒田剛監督(町田);
Q:試合を振り返って
「お疲れ様です。まずはこのリーグ戦、残り9試合ありますけども、ちょっと中断期に入りまして、もう一度ここからのスタートということでチームを再構築して、ずっと広島さんが7連勝していたので、なんとかここで奮起をしたいということでチームが一丸となって福岡の地に乗り込んできました。
立ち上がりから不運というか怪我等がきまして、両センターバックが次々と負傷退場するというちょっと悲劇的な状況にもありましたけども、代わって入ったイヴォ(ドレシェヴィッチ)またはヘンリー(望月 ヘンリー海輝)が、しっかりと落ち着いて福岡さんの高さというところにもしっかりと対応し、また背後の対応というところも冷静にやってくれたなというふうに感じています。一人ひとりがしっかりとハイプレスの中で強度を持って90分走りきることができたということ、それから前半は2本ほど決定なチャンスがありましたけれども、後半に練習していた形からしっかりとゴールを奪えたということ、そして押し込んだ中での2点、3点といけたところは、チームが負傷した2人のために、彼らの無念を晴らすために本当に頑張ってやらなきゃならない、彼らのためにも最後まで走りきろうというところをしっかりとハーフタイムに伝えたことを、彼らが実現してくれたなというふうに思ってます。
我々はもう先というよりは、目の前にある一戦をしっかりと勝ち切るということ、そこでいかに我々がキャンプからやってきたクリーンシート、1-0でもいいから勝ち切るということを信じて、ぶれずにやりきることが一番だと思いますので、今回はそれをしっかりと果たしてくれたというふうに思ってます。またオフを入れて、しっかりとチームがもう一度ここでモチベーションを作り直して、次のホーム札幌戦に向けて準備をしていきたいなというふうに思います」

Q:2枚目の昌子選手が負傷した時に、いくつか選択肢があったと思いますが、ヘンリー選手をセンターバックに起用しようと考えた理由と、中山選手、昌子選手の負傷状況で分かっていることがあれば教えてください。
「センターバックができるであろう選手を2枚入れていたことは、我々にとってはすごくラッキーなことだったと思うんですけれど、本来であれば1枚ということが妥当だと思うんですけど、サイドバックの疲弊も含め、ヘンリーもプラスして入れていたし、または 今日あったようにイヴォのお子様が生まれたということで、ちょっと1日前のトレーニングのところはおぼつかないところもあったのでイヴォを連れてこないかなとも考えたんですけど、生まれてしまえばやる気も出てきたということで、今回2枚入れたということが本当に功奏したという形でした。他にセンターバックができる者というのはなかなかいなかったので、杉岡をセンターバックにするかというと、相手のウェリントン、またはザヘディにちょっと勝てる見込みもなかったので、背後のケアも含めて足の早い選手もいるので、ヘンリーを真ん中に持ってくることが妥当かなというふうにして、そのままポジションを変えずに臨みました」

Q:昌子選手と中山選手の怪我の状況はいかがでしょうか?
「ちょっとまだ分かりませんが、昌子は救急車で運ばれて今は口腔外科の方で縫ってるような状況だという話は聞いてます。2本ぐらい歯が折れてるみたいなんですけど、元々そこは差し歯だったっということでした。あとはCTですよね。頭の方は今のところ出血もなく大丈夫だというような見解はいただいていますし、ホテルの方へ戻ってこれるということだったので。そんなに大きくはないかなというふうに少しほっとしています」

Q:脳震盪と歯が折れているということが分かっているということでしょうか?
「基本は歯だと思うんですよね。歯から来るちょっと脳震盪っぽいというような状況であって、意識もちゃんとしてるし、喋れるし。ただ、やっぱり歯が2本折れて血が止まらなかったっというのはすごく大きかったと思います」

Q:藤本選手が2得点です。なかなかはまらない時期もあったかもしれませんが、彼の取り組みや今日のプレーなどはいかがですか?
「相馬を使うか、藤本を使うかというとこでいろいろ考えた結果ですけども、この間の新潟戦(ルヴァンカップ準々決勝第2戦)ひとつを見ても、やはり90分走れるだけの体力、またはチャンスを多く演出できるという彼の元々持っているスピード、またはポテンシャルというものがすごく発揮されていて、それですごく彼の評価を上げてきたということがひとつ。それから、彼は福岡出身ということで、彼の知り合いもいっぱい来ていただろうし、すごくこの試合にかける想いもあっただろうし、そういったのが2得点ということで見事に『故郷に錦を飾る』ではないですけども、そういう形で福岡出身の選手が福岡で活躍するというのも、彼にとってはすごく嬉しい出来事だったと思います。今日は気持ちの入り方も今までとはちょっと違ったんじゃないかなというふうに思います」

Q:中島裕希選手をフォワードで先発起用しました。得点にもひとつ絡みましたが狙いや評価についてお願いします。
「過去は福岡キラーと言われた男だというふうに聞いてますけれども、私はちょっと記憶にないんですけれど、そんなこともあり、または新潟戦のルヴァンから、かなり彼の調子というものが前向きになり、 40歳でありながら、あれだけの体力を使いながらチェイシングをかけ続ける、または身体を張り続ける。あの身長であってもヘディングで勝ったりもすることもあるので、そういう意味では、我々が今足りなかったものというものをしっかりと彼があのキャリアにして証明してくれたと思うし、中島裕希から本当に勇気をもらった選手たちも多くいたと思います。この今の苦しい時期を彼が本当に支えてくれたなという感覚もありますので、ここに来て本当に感謝してるし、この最後の残り9節というところで、彼の存在というものが本当にゼルビアに良い息をかけてくれたなというふうに思っています。本当に良かったなと思います」

Q:藤本選手に関連しての質問ですが、かなり前半の途中から左サイドのポケットのところを侵入する、攻略するパターン増えてたと思います。あれはスカウティングの成果なのか、多少選手のアドリブがあったのか。その辺の狙いについて教えてください。
「そうですね、やってみなければ分からないというとこもあったんですけれど、今日は井上選手じゃなくてグローリー選手が入ってきたということで、我々としても、そこまで来るかなというような、ちょっと計算違いのところがあったということと、後半に岩崎選手だとか、力ある選手が後半に残してたということ、ザヘディ選手もそうですし、 いろんな意味で90分というものをマネジメントするということが、まずひとつの狙いではありました。ただ、左サイドはコンディションもそんなに上がってないので、絶対に入っていけるということはひとつあったし、逆に言うと、もっと前からプレスに来るかなと思ったらそこまででもありませんでした。欲を言うともう少し右サイドからも入っていけたなという印象が前半であったので、ハーフタイムのところでそこを修正して、左右からどんどん入っていける、侵入できるというところはレクチャーしながら後半臨んだことが、結果としてこういう形になったと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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