【無料記事】【記者会見 J1第29節 福岡－神戸】「みんなで粘り強くできたというところが最後は２点目に繋がった」／吉田孝行

2024年09月03日 12時19分　
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2024明治安田J1リーグ 第29節
日時：2024年9月1日（日）19:03キックオフ
会場：ベスト電器スタジアム／12,344人
結果：アビスパ福岡　０－２　ヴィッセル神戸
得点：［神戸］大迫勇也（45+1分、82分）

◎吉田孝行監督（神戸）；
Q:試合を振り返って
「まずは台風の状況もありながら多くのサポーターの方に来ていただいて、神戸からもたくさん駆けつけてくれたと思いますし、まずはそこに感謝したいです。結果としても勝利で終われたので、みんなで喜んで神戸に帰れるなと思っています。試合に関しては、前半をリードして終わったんですけれど、ある程度、自分たちのイメージした前半でしたし、相手のストロングというのはどこかというのも理解しながら、みんな戦えたかなと思います。後半も狙いどころをもっと持って、ボールを落ちつかせながら崩していきたかったんですけれど、なかなか自分たちの時間というのが特に後半の半分ぐらいまでは全然なかったので、そこで少しバタバタしたかなと。そこで失点したら今日の試合は難しいゲームになったと思いますし、そういう意味では、（前川）黛也もそうだし、山川（哲史）、トゥーレルのところもそうだし、最後のところでみんなで粘り強くできたというところが最後は２点目に繋がって勝利できたのかなと思います」

Q:イメージした前半というところで、かなりポゼッション率も高くて、いつも以上にビルドアップを丁寧にしているなと思ったんですけれども、その辺りの狙いとしていたところに関して、もう少し具体的に教えてもらってもいいですか？
「もちろん、全てはゴールから逆算ですので、どういうゴールを狙いたいかというところから、どういう崩しをするかというのを自分はデザインしています。どういう狙いかというのは、ちょっとこの場では言えないんですけれど、ただ相手が４－４－２でプレスに来るのか、５－２－３で来るのかというところで、その両パターンを選手に伝えていて、そこでボールは持てていたんですけれど完璧な前半ではなかったんで、そこを後半に向けて修正して、もう少し自分たちの狙いが出せればなと思ったんですけど、後半も、そこはそんなうまくいかなかったかなと思います。ただ相手もかなり点を取るために前がかりになったんで、カウンターでいくつかチャンスはあったんですけれど、後半の危ない時間を０で凌げたというのが、結果的には勝利に繋がったのかなと思います」

Q:昨日、首位が入れ替わって、今日神戸が勝ったことで首位・広島と勝点３差になりました。残り９試合に向けてどのような戦いが大事になってくるとお考えでしょうか？
「目の前の試合で勝点３を目指すだけなんですけれど、９月というのは過密日程ですし、ここで『やってやろう』という選手が何人出てくるかだと思います。誰でも出られわけでもないし、やはり自分自身の中で『これなら勝てる』というメンバーを選ぶし、そこにみんながどれだけ食らいついてくれるかだと思っています。過密日程というのも、ある意味、楽しみかなと。ＡＣＬに出場できるチームだからこその悩みだと思うし、そういう良い悩みだと思うし、そこはみんなで乗り切る、楽しむということをしていきたいと思います」

Q:先制の場面ですが、７人が７本のパスを繋いでのゴールでした。これは今季取り組んでいる形が点に結びついたということでしょうか？
「そうですね。もちろん今季もそうですし、もうずっと自分になってからやっていることです。サコ（大迫）のゴールも良かったんですけど、（宮代）大聖のランニングのところ、逆サイドですけれど、そこは目に見えないところですけど効いていたと思うし、本当に狙い通りだったなと思います」

Q:大迫選手が、今季はさらに厳しいマークの中で今日は２得点、そしてここへ来て二桁得点ということで、彼の働きぶりについて、改めてどのようにご覧になっていらっしゃるのでしょうか？
「安定感というのは本当素晴らしいなと思います。毎試合、得点を取る、取らないというのはあるんですけど、自分のやるべきこととか、相手に対して負けない、フィジカルでも負けない、キープする、あるいはゲームを作る、そしてフィニッシャーになる。点を取るというのはチームにとっても良いことですし、本当頼もしい、その一言かなと思います」

Q:複数得点が今日も続いて、守備の方では２戦連続完封です。シュートまで持ち込まれる場面もありましたけれども、２戦連続で完封できた一番の要因はどのようにお考えですか？
「危ないシーンは実際あったと思いますし、そこを全員が粘り強く、キーパーのところもそうだし、テツ（山川哲史）の、もう入っているようなボールをクリアしたりとかもありました。ただ『失点しないためにできることは全てやる』ということはできていた。そこが０に繋がっている。誰がというよりも全員がそういう意識を持てている、少し緩かった部分を気を引き締められるようになったのが、この２試合かなと思います」

Q:台風で前々日入りされて、ここまでの過ごし方、コンデイションづくりというのは難しかったと思います。試合前までに監督としてどういうふうな指示を出されていたのでしょうか？
「選択肢はそんなになかったんですけれど、いろんな移動手段の中で選択して、とにかく選手のコンディションとメンタル面を重視して、２日前の移動時間がかかってもいいので、なるべく早く入りたいということでした。現地のトレーニングもいつもと違うピッチですし、グランドの堅さだとか環境面でもいろいろ違いはあったんですけれど、ただ選手たちもメンタルをこの試合に持ってきてくれました。２日前に入って、昨日、今日の午前としっかり回復しながら今日のゲームに臨めたというのが良かったかなと思います」

［中倉一志＝取材・構成・写真］