「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J1第34節 浦和-福岡】「チーム全員で掴んだ残留だというふうに思っている」/宮大樹/山岸祐也

2022明治安田生命J1リーグ 第34節
2022年11月5日(土)14:04キックオフ
会場:埼玉スタジアム2002/33,816人
結果:浦和レッズ 1-1 アビスパ福岡
得点:[浦和]岩波拓也(56分)、[福岡]フアンマ デルガド(60分)

◎宮大樹選手(福岡);
Q:来年もJ1で戦うことになりました。今の気持ちを教えてください。
「そうですね、まずはほっとしているという気持ちでいっぱいです。来年もJ1で戦える権利を自分たちの手で勝ち取ることができたので良かったなと思います」

Q:一時期勝てない時期があって、チームがどういうことをしたらいいのか見失いかけたかに見えました。けれどもラスト5試合は3勝1分1敗と自分たちを取り戻しました。やり方が変わったというわけではないと思いますが、どんな変化を感じましたか?
「今シーズンを通して、途中でコロナの影響もあって非常に苦しかったんですけれども、ただ終盤戦に向かっていく中で徐々に徐々にチームのみんなのコンディションも上がってきて、メンタルの部分でもやるしかないというような状態だったので、本当にチームのみんなで一致団結していました。今日来てないメンバーも今日の試合に向かうにあたって快く送り出してくれましたし、本当にチーム全員で掴んだ残留だなというふうに思っています」

Q:この1年を振り返ると難しいシーズンだったと思いますし、そういう中は、そのまま崩れていってしまうチームもあると思います。それでも一体感を持ち続けられたということに関しては、どのように感じていらっしゃいますか?
「一つ大きな要因として挙げられるのは、やはり監督のリーダーシップ、そういうところが大きかったのかなと思います。チームがバラバラになりかける、なりそうな時でも、常にぐっと引き締まるような言葉がけをしていましたし、それにみんながついていくぞというような気持ちだったので、やはり最後は監督のおかげかなと思います」

Q:終盤の練習を見させていただいていて、みなさんからは『残留をしなくてはいけない』というよりも『残留することにチャレンジする』というような雰囲気を感じていました。
「雰囲気もめちゃくちゃ焦っていという感じではなくて、みんなが良い緊張感で、良い心の状態で練習に励むことができていたので、今日のような試合でも、そんな慌てることなく試合に臨むことができたのかなと思います」

Q:今日の失点は相手を褒めるしかないと思いますが、あれで一気に流れが変わりそうなゴールでもあったと思います。けれどもそこで崩れずに取り返したというところも、チームの成長というか幅を広げたというか、そんな印象もあります。
「そうですね。特に後半戦に関しては先制点を取られた中でも追いついたり逆転する力というのは付いてきていたと思いますし、その原因というのは、やはり失点してもチームがバラバラにならずに自分たちの強みを出していくというところを、ピッチに立っている11人、監督スタッフを含め、ベンチメンバーも含め、そういう共通認識というのを最後の最後に上積みできた結果だなというふうに思っています」

Q:宮選手ご自身は、昨年の夏頃から試合を重ねるごとに存在感を増していき、今シーズンも引き続き幅を広げて最終ラインの中心としてチームを引っ張っていたと感じていました。その辺りはいかがですか?
「今年はありがたいことにシーズン始めから試合に出させていただいて、試合を追うごとに経験が積み重なったと思っています。やはりCBというのは経験値というものがすごく大事だと思うし、試合に出ないと分からないということが多いのかなと思います。そうしたものをもとに1年間を通してやってきて、点も取ることができましたし、良かったのかなと思うとともに、もっともっとチームを勝たせられる選手になれるようになっていかないといけないと思っています」

Q:改めて1年を振り返って良いシーズンになりましたか?
「苦しかったですけど、すごく楽しかったです。なかなか経験できないようなことも経験しましたし、自分の今後のサッカー人生において良かったなと思えるような経験をした1年でした」

◎山岸祐也選手(福岡);
Q:J1残留が決まりました。どのように振り返っていますか?
「最初はリーグ戦8位以上という目標を持ってやっていましたが、なかなか厳しいシーズンになってしまって、途中から残留というのに目標を変えてチームがひとつになって戦ってきたので、まずは残留できたというのがすごく大きかったです。アビスパ福岡はもっともっと大きくなっていけるクラブだと思っていて、その力を持ったクラブだとも思っていて、そのためには絶対J1に残らなければいけないというのを、多分、選手全員が分かっていたので、その結果として残れたのですごくほっとしています」

Q:今日は先制されてしまいましたけれども、あそこで沈まずにすぐに盛り返したというのが大きかったでしょうか?
「そうですね。シーズン終盤に逆転勝利したというのが2試合あって、パワーを本当にチームがつけてきたなと思っていました。今日もボールをずっと持たれていてシュートチャンスというものも少なかったし、難しい試合でしたけれど、こういう試合を勝点1に持っていく、あわよくば勝点3というのを持って帰れるようなチームになっていければ強いチームになれると自分はシーズン最初から言っていましたし、後半戦はコロナというのもありましたけれども、その後にチームが浮上してからは、それがやっと形になってきたかなというのを感じていました。それは、多分自分だけじゃなくてチーム全員が感じたことだったので、最後にそのパワーを発揮できて残留というのを決められて良かったかなと思います」

Q:なかなかゴールに近づかせてもらえなかったという印象ですけれど、その辺りはいかがですか?
「シュートを打てなかったというのは良くなかったというよりも改善していかなくてはいけないですけれども、その場所には何回か入れたし、『ここにこぼれてくるかも』とか『ここに来たら』というところには居られたので、もっともっとその回数を増やしていって確率を上げていければ個人としてもゴールを決められると思います。今日は他会場の結果も関係していましたし、チームとしてもいろんなプランがあった中での戦いで、レッズさんもすごくボール回しがうまいのですごく難しい試合なってしまったんですけれど、やはりこういう試合で結果というものを出せるような選手になっていければ、もっともっと成長できるかなと思います。その部分はもっともつと自分に期待しながら、また来シーズンもやっていきたいなと思います」

Q:来季はどういう姿を見せたいですか?
「今年初めにゴールを二桁取るというのを目標に掲げて二桁ゴールが取れたんですけれど、もっともっと個人としてもできる部分というのがあると思うし、ゴール、アシストという結果という部分はもちろんですけれど、それ以外の部分や、『ここを決めていればもっともっと点が取れたな』とか、『ここをスルーパスで通していればアシストができたな』という部分もあったので、個人の選手として成長できる部分という点では伸びしろも感じているので、また来シーズンが楽しみですね」

Q:チームの成績としては昨シーズンを下回ってしまいましたけれども、いろんなものが見えたシーズンでもあったと思います。山岸選手はいつも楽しみたいとおっしゃっていますが、今シーズンは楽しめましたか?
「苦しい時期もあったけれど、そこで崩れずにやれたと思うし、ヒロ(前寛之)も言っていたんですけれども、そういうところで一体となって下を向かずにチームとしてのパワーを出せたということが残留に繋がったと思います。苦しい時期もありましたけど、いろいろと日々成長しながら1年間取り組めたなと思うので、すごく充実した1年だったなと思います。そして残留というところができたので、また来年も福岡がJ1で戦えるということが一番の収穫かなと思っています」

Q:選手でミーティングもやったというお話ですが、山岸選手も積極的に発信されていたのですか?
「ミーティングではあまりしないんです(笑)。まったくしなくはないですけれども、それこそ試合中や試合後に、思った瞬間に結構言うんです。練習中も思ったらすぐに言うし。みんなの前で喋るのはあまり得意じゃなくはないんですけれども(笑)、思った時に言いたいタイプなので、何かあればその場ですぐに言うというのを意識しながらやっていました」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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