「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J1第14節 仙台-福岡】「やるべきことをやろうという雰囲気が出ている」/渡大生/村上昌謙

2021明治安田生命J1リーグ 第14節
日時:2021年5月15日(日)14:03キックオフ
会場:ユアテックスタジアム仙台/6,249人
結果:ベガルタ仙台 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]渡大生(90’+1分)

◎渡大生選手(福岡):
Q:今シーズン初ゴールが貴重な決勝ゴールになりました。まずあのゴールシーンを振り返っていただいていいですか?
「こぼれてきたので、自分らしいゴールかなと思っています」

Q:ここまでゴールはなかなか生まれませんでしたけど、渡選手らしいファイトするところと、力一杯のプレーというものが出ていたと思います。それを続けてきたことで今日のゴールにつながったのではないかと思います。その辺は、どのように見ていらっしゃいますか?
「フォワードは、やはり得点で評価されるべきポジションだと思っているので、取れなかったら代わるというのはごく当たり前のことなので、そこに対してはすごい競争意識はありました。けれども、チームがいい状況で勝ち星を増やしているので、その流れに乗りたいなという想いはありました」

Q:まだ1点目ですけ;ど、これからどんどんいけそうだという手ごたえはありますか?
「そういう意識はあまり考えず、取れるだけ取っていければと思っています」

Q:VARの判定まで長い時間がかかりましたが、どういう心境であの時間を待たれていましたでしょうか?
「奈良選手がすごく僕に指示を出していて、始まるかもしれないからポジションに付けと言われていたんですけれど、すごく奈良選手は冷静だなと思ってました」

Q:ご自身のなかではオフサイドではないという確信はありましたか?
「いや、ないですね。ゴールにならなかったらしょうがないなっていう感じでした」

Q:大分から移籍してこられて、ご自身の中で成長できているなと思うようなところはありますか?
「自分のパーソナリティーだったり、そういうのをすごくチームに対して還元できたらいいなとはずっと思っていて、その中でもやっぱりFWなので尖っていかないといけないし、丸くならないようにはしているつもりです」

Q:広島時代もそうでしたし、大分時代もそうですし、J1で好調なチームの雰囲気というのは、これまでも感じてきたと思います。それらのチームとの共通点だったり、逆に福岡ならではのものとかを感じるものはありますか?
「広島のときは、個々がすごくプロフェッショナルというか、経験ある選手が多かったので、今何をすべきかということを試合の中で判断できて、それが勝ち星につながったと思いますが、今の福岡は、僕の感覚では、すごく謙虚で、目の前の試合に対しての戦い方というか、一戦、一戦に対して、すごく死に物狂いだなと思っていて、連勝を続けてますけれど、フワッとならずに、誰よりも、どのチームよりも、試合の前にはしっかり謙虚で、自分たちは下の下から来てるから、やるべきことをやろうっていう雰囲気が出ているのかなと思います」

◎村上昌謙選手(福岡);
Q:仙台も球際激しく、ハードワークされていて、どっちに転んでもおかしくないゲームだったと思います。渡選手の決勝ゴールはもちろん、数々のピンチを防いだ村上選手のセーブも今日の勝利につながったと思います。ご自身のプレーについて、どのように感じていらっしゃいますか?
「シュートのところはしっかりと止めることはできたんですけど、それは、やはりディフェンスがシュートコースを限定していくれたりとか、最後のところで身体を張って止めてくれたおかげだと思うので、チームとしては良かったと思いますが、僕自身は、まだまだ、もっとできた部分も多かったと思うので、自分で点数をつけるなら60点ぐらいだと思います」

Q:足りない40点はどの辺りにありますか?
「自分たちの時間じゃないときの試合の進め方であったり、守備のところで、だいぶ仙台さんにやられている部分が前半は多く、そこでの修正のところができてない部分も多かったので、そういったところで、もっと修正できたらなというのは僕自身は思ってます」

Q:今日のゲーム展開は、いつもとは少し様子が違っていたというか、割とアビスパがボールを持って、相手が球際を激しくワンチャンスを狙ってくるみたいな印象でしたが、この難しい試合を、どのように考えながら進めてらっしゃいましたか?
「僕はGKなので失点をしないことを最優先しているので、そこで失点しないために、どうリスク管理するかというところでした。うちが攻めているときであったり、自分たちがボールを持ってる時間もあったのですが、そこでボールロストする部分も多々あったので、そういったところのリスク管理を考えてました」

Q:セーブというところで、ゴールライン上で弾いたシーンについて、より詳しくお話しいただいてもいいでしょうか?
「前半にクロスからのシュートがポストに当たったシーンですね。あのシーンでは、まずはクロスに対してという意識のもとでプレーしていました。その中で自分自身の中で、このボールに対しては出られないと思ったので、ヘディングに対して少し距離を取るということで後ろに下がりました。そこで相手にヒッティングされていいコースに飛んだのですが、ボールに対してプレーしている中で、自分がライン上に立っているのは分かっていましたし、もしかしたらポストに当たるかもしれないという考えが頭の中にあり、ポストに当たっても自分の身体を使ってゴールに入らないようにということを考えてプレーしました。その通りに、自分の身体に当たってボールが外に出たので良かったと思います」

Q:去年と今年の個人的な違いとして、去年はクロスに対して飛び出して、そこでちょっと上手くいかないケースもあったと思いますが、今年は我慢して待てているという印象があります。
「去年から、そういうところは課題ではありましたし、レベルアップをしていく上で必要な部分だったので、練習からクロスボールに対して出る、出ないという判断のところを、もっとクリアにするというのは考えていましたし、今もディフェンスラインがしっかり弾いてくれるので、自信を持って自分自身の判断で、下がる、プレーするというところをはっきりとできているのが要因かなと思います」

Q:決勝ゴールのVAR判定には長い時間がかかりましたが、その間、村上選手はどういう心境だったのか、またチームメイトと何か話をしたりということはあったのでしょうか?
「どちらに転ぶか分からない状況でしたし、みんなが固唾を飲むというか、そういう状況で待っている場面だったので、僕自身はどちらに転んでもいいように、まずはオフサイドという意識の下で、身体が固まってしまわないようにということと、長谷部監督がどういう指示を出すのかというところ、そして最後でしたから、どうやって試合をクローズさせるのかということを意識して、少し話をしていました」

Q:あの判定に関してレフェリーから何か説明はなかったですよね。
「僕自身は一番遠いところにいて、それに関しては、僕自身は聞くことができなかったんですけれども、自分たちもああいうパターンで相手のゴールが認められることもあると思いますし、最終的には審判の判断が正しいと思うので、熱くならずに、自分たちがいかに冷静に戦えるかというところが大切だと思いますし、そこのリスペクトのところは忘れてはいけないと僕は思っています。今回のことに関して言えばゴールになったので、その後すぐに、長谷部監督からの指示の下で、僕自身はクローズの仕方に対して次の準備をしていました」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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