「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第32節 福岡-松本】「背後を狙いつつバランスを考えてプレーした」/杉本太郎/田中隼磨

2020明治安田生命J2リーグ 第32節
日時:2020年11月8日(日)14:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/4,879人
結果:アビスパ福岡 0-1 松本山雅FC
得点:[松本]杉本太郎(56分)
※取材形式:zoomによる共同会見

◎杉本太郎選手(松本);
Q:6試合ぶりのゴールになりました。振り返っていただけますか?
「相手のSBの裏を狙うというのがチームとしてあって、そこにボールが入って、そこからのこぼれ球という形で、あそこにポジションを取っていたのが良くて、トラップでいいところに置けたので、空いていたスペースにそのまま流し込みました」

Q:今日は鈴木選手と浦田選手のWBでしたけれど、攻撃の時にかなり高い位置を取ったことによって、真ん中でプレーする杉本選手とか、セルジ―ニョ選手にいい形でボールが入る機会が多かったと思います。攻撃の幅や厚みということでは、今日やっていて、どの様に受け止めていますか?
「(相手は)4バックだったので、その裏が空くというところで、そこを上手く使いながら、それだけではなく中も使えていました。でも中を使った時の質をもっと上げたいですね」

Q:球際でファイトする場面もかなりありました。そこで自分たちのボールにできるかどうかというところが、そのままチャンスにつながっていました。球際のプレー、泥臭いプレー、切り替えのところについてはいかがですか?
「そこは問題なくベースとして僕たちはできているので、その上の質を求めてやっています」

Q:2位の福岡相手にチームとしていい戦いをして勝てたということは、自信になったという部分が少なからずあると思いますが、その点についてはいかがでしょうか?
「アビスパは強かったですけれども、自分たちはもっと強いと思っているので、今の松本山雅の方が優っていた試合でした」

Q:残り10試合になりました。これからさらに完成度を高めて、チームのために、自分のために戦っていくことになると思いますが、改めて意気込みを聞かせてください。
「前に出ていく回数も増えているので、そこでやり切ること、シュートでチャンスを作ること、シュートで終わることを意識してやっていきたいです」

Q:福岡の監督から、松本の8番、10番の選手が出ている時間帯で後手を踏んだという話がありました。杉本選手個人として、相手を崩すために意識していたプレーというのは、どの辺でしょうか?
「相手の背後を狙いつつという感じですかね。そこで相手が下がるんだったら足下、そのバランスを考えながら、今日は背後の割合を少し増やしたというところです」

Q:今日は1点でしたけれども、攻撃全体の質というところではいかがでしたか?
「2点目を取れるチャンスはありましたけれど、もっとチャンスを作りたいですし、そっちに質を上げたいですね。カウンターの質とかも。惜しいところまで行っているので、もっと決定的なチャンスを作れればと思います」

◎田中隼磨選手(松本);
Q:3カ月ぶりの公式戦になりました。どのような想いでピッチに入られましたか?
「個人的な想いや感情はありますけれども、そうした想いは内に秘めて、ピッチに入る前に監督とも話して、こういう展開だから最後を締めてくれということで、しっかりと2点目を取りに行くことと、失点をしないこと、それを心がけていました。個人的な感情はありましたけれども、ここは福岡の地ですし、それよりも、チームがどうすればこのまま勝てるのかということを考えながらピッチに入りました」

Q:最後は相手の圧力を受ける形になりましたが、そこで集中力を切らさずに0で抑えられたというところは、チームとして、田中選手として、タスクを果たしての勝利だったと思います。
「そうですね。今年に関して言えば、こういう展開でやられたり、失点をして崩れていく展開が多かったんですけれども、一番大切な終盤で失点をしないで、みんなで身体を張って守りきるというのは山雅らしいところだと思いますし、いい時の松本だなとすごく感じていました。もちろん、欲を言えば2点目を取って勝ち切ることができればよかったですけれども、でも、僕たちは欲を言っている状況でもないですし、こうやって勝点3を積み上げていくことが僕たちにできることだと思います」

Q:相手にしてみれば負けられない試合で気持ちも入っていたと思いますが、そういう相手に勝てたということは、選手たちにとっても、チームにとっても、前を向いて上を狙っていくという意味で、大きな材料になったのではないでしょうか?
「もちろん、昇格を狙っているチームと緊張感のある試合をするだけではなく、こうやって勝つことによって、自分たちも上の順位を狙えますし、自分たちの状況的には、そういったことを残りの試合も続けていかなければいけないと思います。一試合、一試合、無駄にすることなく、勝点を積み上げて、いまできることは少しでも上の順位に行くことであったり、山雅らしい戦いをピッチの上で、ファンやサポーターに見せることだと思うので、それを続けていきたいと思います」

Q:今日はベンチスタートでしたが、飲水タイムには、選手たちにかなりアドバイスをしたり、できることでチームのためになろうという姿勢がすごく感じられました。改めて、どのような想いだったのか教えてください。
「どうでしょうかね。あまり意識して行動していたわけではないですけれども、チームが勝つために何をしなければいけないのかということをしっかりと考えて、それを選手に伝えることは当然のことですし、それが勝利につながって良かったと思います」

Q:2014年に昇格を決めた試合で怪我をした時と同じスタジアムで、今日は復帰することになりました。それもめぐり合わせを感じる部分かなと思います。
「もちろん、それは今回メンバーに入った時に、いろいろと考えるきっかけになりましたし、いまおっしゃった通り、この場で6年前に反(反町元監督)さんに膝のことを伝えて、状況は違いますけれども、いまこうやって自分がこのピッチに戻ってこれたことは、非常に個人的には感慨深いものがあります。アルウィンのグランドに立つことも目標としてリハビリをしていましたし、またアルウィンのグランドで、ファンやサポーターの前で元気な姿を見せることが自分自身のモチベーションなので、次の試合でアルウィンのピッチに立ちたいと思います」

Q:3カ月ぶりの試合になりましたけれど、チームを離れる前と、今日のゲームの中で感じた変わった部分というのは、どのようなところでしょうか?
「監督も代われば、選手も代われば、たくさんのメンバーが変わった中でピッチに入ったので、僕がいた3カ月前とは状況が違いますし、どっちがいいか、悪いかは別にして、今の状況で僕たちは戦わないといけません。ただ、ポジティブな部分はたくさん見えてきていると感じていますし、そのポジティブな部分を、自分が入ることによってさらに前向きなしていけるようにやっていきたいです」

Q:感じているポジティブな部分というところで、具体的に上げられるものはありますか?
「僕が抜ける前はチームとしての戦い方を確立していなかった状況ですけれども、今日で言うと、最後は押し込まれましたけれども、選手たちの共通意識として、1点を守り切って勝つんだという意識があった中で、本当に全員が身体を張って、守って、ただ引くだけではなくて2点目を取りに行く意識がありました。そういう共通意識をもって戦えていること、またそれが結果に表れていることは、ポジティブなことです」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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