石井紘人のFootball Referee Journal

無料:主審と副審のフィジカル向上のためにJFAが新たにトレーナーと契約、キャンプではJクラブと有意義なコミュニケーション【審判委員会レフェリーブリーフィング2/6②】

26日、日本サッカー協会(JFA)審判委員会が今年初となる『レフェリーブリーフィング』を高円宮記念JFA夢フィールドにて開催した。

いつも通りに扇谷健司JFA審判委員会委員長の挨拶からスタート。

中国だけでなく、AFCのトップREF・VARの傅 明(フー・メイ)国際(FIFA)主審のJリーグ参戦の経緯について【審判委員会レフェリーブリーフィング2/6①】

昨年度の審判選任アスレチックトレーナーに続き、今年はフィジカルトレーナーとも契約したことが明かされた。

扇谷委員長が「我々が現役の時よりも、高いフィットネスレベルが求められている」と語ったように、世界の傾向を見ても、レフェリーチームもアスリート化している。GPSも取り入れるとの事で、FIFAワールドカップで日本人レフェリーに笛を吹かせるための環境整備が行われていると感じる。

また、専属ではないが、メンタルの専門家もPRキャンプや研修会などに参加する。「選手の皆さん同様に、審判員も心のケアが必要」(扇谷委員長)なのは間違いなく、スタッフはもちろん、PRも増えて、「もうチームですよね。こういう言い方が良いのかわかりませんが、(俯瞰で見ていて)非常にかっこいいなと思いました」(扇谷委員長)。

 

そういった場を与えられているJリーグ担当審判員たちも、2025シーズンに向けて始動している。

最終戦を終えた後、選手同様に審判員もオフに入る。

が、選手との違いが一つある。

審判員は、キャンプで徐々にコンディションを上げていく事は許されず、まずJリーグ担当するためのテストに臨まなければいけない。

PRは一月にテストを行い、それ以外のJリーグ担当は各地域で十二月から一月にかけてテストを行った。そして、パスした審判員が、Jリーグ担当となり、一月十八日、十九日。二十五日、二十六日と分散し、夢フィールドの研修会に参加出来る。

またPRたちは、一月の中旬からJクラブのトレーニングマッチに参加し、木村博之PRらは各クラブのルール講習会も担当した。

過去のルール講習会であれば、テストを実施するなど、競技規則の落とし込みをはかっていたが、「スタンダードの説明だけが目的ではなくて、普段の(リーグやカップ戦後は)ピッチ上ではなかなかゆっくり落ち着いて話をする事ができないので、こういった場を通じて、色々な質問を受けられます。レフェリーからも積極的に話が出来ますし、トレーニングマッチ後には「判定どうでした」「あれはいいです」「こうしてほしい」などのコミュニケーションを取れるので、参加した審判員は非常に有意義な時間を過ごすことが出来た」と佐藤隆治JFA審判マネジャーJリーグ統括は狙いを語る。

そのクラブとのやりとりに関しては、木村PRに質問させて頂いたので、後ほどアップします。

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