石井紘人のFootball Referee Journal

無料:ヴィッセル神戸三木谷会長「空振った足の踵がボールに先にあたっている」→競技規則「ボールに触れればファウルにならない訳ではなく、ボールに触れた後、相手競技者のどこに、そのプレー後の足が触れているのか?」

41分の無謀な方法でのプレーでファウルとなったシーンについて、ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長が「あれがファウル。。。」「いくらなんでも酷すぎると思う。」とツイート。

さらに、「正式にJ Leagueに抗議文を提出します。VAR を見て、どうしてこの判断になるのか、意味が不明だ。」「結局、日本は審判批判はいけないという風土があるが、俺はそれは違うと思う。人間だから、ミスもあるだろう。うちに有利に働いたこともあるだろう。ただ、それに物申すなということが日本の審判のクオリティが進化しない原因だ。今回は、徹底的にやらせてもらう。」

とJリーグ担当レフェリーのクオリティが進化していないとバッサリ切り捨てた。

ピケが「最大でもイエロー」と審判批評したヴィッセル神戸ポドルスキのコンサドーレ札幌戦のタックルを『IFFHSが選ぶ4半世紀の審判』に選出されたトップレフェリーに訊いてみた  

ただし、

「そして空振った足の踵がボールに先にあたっているようにしか、俺には見えない。違うなら映像を見せてほしい。」

というツイートだが、

 

たとえば、足の裏でボールに触れられたけど、その後のフォロースルーで相手の脛にスパイクがおもいっきり入ってしまった。これはボールに触れたからOKではなく、触れていても危険なチャレンジなので、そこも判断していきます。

アビスパ福岡×鹿島アントラーズ戦の37分の脚部へのタックル、FC東京×大分トリニータ戦の34分の十六文キック、サガン鳥栖×浦和レッズ戦の11分の頭部へのチャレンジ等、選手生命を脅かすプレーの撲滅【レフェリーブリーフィング中編】

 

酒井高徳「まず無駄なファウルをしてしまうボールの奪い方が非常に多い。手を使ったり、足先だけで相手のボールに行ったりする場面が目立つ。審判も少し触っただけで笛を吹くのでナイーブになりがちですが正当なボールの奪い方ができていない」(元川悦子氏)

 

判定の〇×は別として、『サッカー競技規則(Laws of the game)』も付け加えておく。

 

レフェリーには、チャレンジする前の段階から、実際どこがどのように当たったのか、その後どうだったのか、全体を見なければいけないと指導しています。

以前は、ポイントの所に重きを置いていました。たとえば、足裏が入っていないから大丈夫といったような。でも近年は、アプローチ、ボールに対してどういうチャレンジをしているのか、そこを見ようよとなっています。

足裏が入ってなかったとしても、その勢いでタックルしたら、相手競技者が大怪我してしまう。そういった全体を見ようと。

ファウル行為から大怪我での選手生命が終わることの根絶は選手に気を付けてプレーして貰うのと結果的に起きたらレフェリーが正しい判定で対応する【レフェリーブリーフィング後編】

 

また、

「マッチコミッショナーにもし別の映像があるなら見せてくれと言ったら、それはあるけど、見せられないと言われた。俺にはそれも理解不可能だ。誤審は誤審で仕方ない。我々の主張が間違えているなら、その映像を見せてほしい。そしてそれがJリーグの基準ならそれを審判委員会で徹底してほしい。」

はレフェリーとは別問題でもある。

『取り囲み』同一チームの何人かの選手等が審判等に集団で詰め寄って、脅しをかけるような言葉や態度を用いた場合、あるいは、見苦しい抗議を執拗に繰り返し行なった

 

明日の『ジャッジリプレイ』で当該シーンは取り上げられると思うが、さきにFBRJでもレポートしたい。

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