石井紘人のFootball Referee Journal

擁護や忖度ではなくJリーグジャッジリプレイにて家本政明氏が富士フィルム杯でのDOGSOかどうかレフェリーチームの難しさを解説

見解を示すのはJリーグジャッジリプレイではなくJFA審判委員会

『週刊レフェリー批評』でも話題になった76分のシーン

なぜ大島は明本へのホールディングDOGSOで一発退場レッドカードにならなかった?【浦和レッズ×川崎フロンターレ:笠原寛貴レフェリーチーム批評】 #サッカー審判ではなくrefer

について、『Jリーグジャッジリプレイ』が取り上げた。

「結果的にDOGSO」とテクニカル的に始まった議論だが、家本政明氏は「FIFAインストラクターはテクニカル的にDOGSOという」と前置きした上で、レフェリーが何を考えていたかを解説した。

76分のシーンは、抜け出した明本に対して大島が腕で絡んでいって、「(腕の)さじ加減というか塩梅加減というか、完全にシャツを捕まえたとか、腕を引きずり倒していればわかりやすい(DOGSO)」。

だが実際は、大島は手を巧く絡めて、その手を明本が嫌がってブロックして、そこで絡まるようになった。

「引っ張られて少しバランスが崩れた。レフェリーは、おっ?ここで倒れれば間違いなくレッドだなと現場の人間は誰しもが思う。

ただ、それが少しバランスを崩して、勢いをなくしながらも、(ゴール方向に)行った所で、レフェリーとしてはホッとしている。」

レフェリーは愛するフットボールを委ねられており、できればレッドカードは出したくない(三月受付開始予定のDVDレフェリーに描かれています)というのもあると個人的には思う。

しかし結果的に、明本の体勢が崩れた所に、車屋がカバーに入り、プレーは遮断される。そうなると、「結果的にはDOGSO」(家本氏)になる。

家本氏は「リプレイ見て『ほら、こうじゃん』は簡単です。でも現場は『100%レッドだ』と意思決定し辛い。AR1からは、スピードが少し緩まった、体勢も少しバランスを崩させられた、それは間違いなく分かっている。それを旗降って、情報・コミュニケーション投げて『100%レッド』と言い切れるかというと、凄く迷いがある。第四の審判員は交代の手続きをしていて、なかなか難しい。AR2からは(争点が)離れていくので、なかなか『100%レッド』と(サポートで)言えない。VARも悩みながら迷いながら現場をフォローしたと思う。繰り返しになりますが、現場の人間からすると、いかにFKにし辛いかと。」

解説を訊いた原博実氏は「そんなことをあの一瞬で考えないといけないんだもんね。俺は、大島の腕が巧かったと思う」と付け加え、MCを務める桑原学氏は「もしかするとこういうお話をしていただくと『擁護じゃないか』とか『忖度じゃないか』みたいな意見も出るかもしれないですけど、おそらくこれが審判の皆さんの正直な胸の内なのでしょうね」と視聴者にリテラシーを投げかけた。

また家本氏は「あれがDOGSOかどうかの見解を示すのはJFA審判委員会であって、我々Jリーグではありません」とツイートしたように、明日の『レフェリーブリーフィング』で審判委員会が見解を示すと思うので、後ほどレポートしたい。

FUJIFILMSUPERCUPのレフェリーチーム「多くのシーンで適切なジャッジ、マネージメント」も大島のホールディングは「現場で一番求められる適切なジャッジ」出来ずDOGSOが…【審判ブリーフィング前編】

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ