石井紘人のFootball Referee Journal

【無料記事】なぜプレミアリーグの審判員は判定についてのインタビューを受けず、ミスが公表されないのか?  

「選手や監督には警告や退場(退席)があり、出場停止になり、公表もされる。なぜ、レフェリーのミスやペナルティーの公表はしないんだ」

これについて、プレミアリーグやフットボールリーグなどの審判に関する独立組織「Professional Game Match Officials Limited (PGMOL)」に所属しているRay Oliver氏が答えている。

Ray氏は7月に行われた【日本サッカー協会審判委員会~Jリーグ2016シーズン前半戦を振り返って】の公演のなかで、「レフェリーは一試合で平均450の判断をする。試合の終了間際にペナルティーがあった時、それに対して、どちらの判定にしても抗議がある」と難しさを語り、「メディアが報道する内容によっては、家族も影響を受けてしまう。新聞に書かれたことで、子供たちが苛めにあうケースもある」と審判員を取り巻く環境を語る。

さらに、選手と審判員の違いを、「ストライカーが二回ゴールチャンスを逃し、その後で得点を決めたとする。コーチは二回のミスがあったからといって、交代はしませんよね?プレミアリーグでもレフェリーへの試合後インタビューの議論があったのですが、(審判員への)インタビューでは間違った判定の粗探しばかりになる。『あの判定は素晴らしかったです』とは聞かないですよね」と“選手と違って審判員はミスだけを追求されてしまう”と具体例を出して説明した。

その是々非々は、後ほど、FBRJのコラムにて記したい。

 

プレミアリーグRay氏「監督の審判批判はパフォーマンスが多いのもメディアの方には理解してほしい」

 

*2016年8月から再掲

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