石井紘人のFootball Referee Journal

【ラフシャン・イルマトフ審判団批評採点】アジアチャンピオンズリーグ浦和レッズ優勝、アルヒラルに二枚目の警告で退場は厳しい判定だったのか?

「アジア最高のレフェリー」の基準に戸惑ったのは、Jリーグの選手たちではなく、アルヒラルの選手たちだった。

イルマトフ主審は、ファーストレグのゲーム分析(参考記事:審判団のトレーニングとは?)から、いつも以上に厳しい姿勢で試合に入ったと思う(参考記事:ACL第一戦アルヒラル×浦和レッズ審判批評)。その証拠に、イルマトフ主審のマネジメントならば、注意でも収められるギリギリのライン(参考記事:“注意”でも“警告”でも良い事例とは?)でも、30分までに三枚の警告を掲出した。

浦和レッズ選手たちは、このイルマトフ主審の基準を察知し、アフター気味のファウルにならないように注意していた。その反面、アルヒラル選手たちは、後半に入ると、第一戦同様に疲労からかラフなチャレンジが増えてくる。

イルマトフ主審は、ボールにプレーできるチャレンジは寛容にしつつも、アフター気味には迷わず警告を与える基準を示していた。それをアルヒラル選手たちは察知できず、アウダウサリが72分に警告を受けていたにもかかわらず、77分にアフターでチャレンジしてしまい二枚目で退場となった。これが勝負の分かれ目となった。その後もイルマトフ主審は、大きな判定をしっかりとおさえ、採点:4クラスで試合を終えた(詳細は録画映像と共に審判批評します)。

浦和レッズ優勝の裏には、ジャッジへの適応もある。それはJリーグで選手とレフェリーが培ったものでもあると思う。

 

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