【サッカー観戦術/ポジションの役割】「くさび」のパスってなんですか?
【サッカー観戦術/ポジションの役割】
■「くさび」のパスってなんですか?
「くさび」を漢字にすると「楔」になります。建築などの工事で使われるV字や三角形の工具を「くさび(楔)」と言います。
V字や三角形のこの工具は、木材の隙間に打ち込で材料を固定する道具の一つです。「くさび」の用途目的は、木材の「隙間に打ち込む」ことです。これをサッカーに用いると「相手選手の隙間に打ち込むパス」になります。「くさびのパス」と言った時は、「グラウンダー」の「縦パス」を「足下」に出すパスだと認識して間違いありません。
以下の状況をイメージしてみてください。
1.「くさび」のパスを受ける選手=相手ディフェンダー(DF)を背負ったフォワード(FW)
2.「くさび」のパスを出す選手=目の前に相手選手が数人いるMF
3.「くさび」のパスを受けたFWからパスをもらう選手=FWの横に位置する選手
「くさび」のパスを受ける選手は、ディフェンダーを背負っています。また、「くさび」のパスを出す選手の前には、何人か相手選手がいます。そうした相手選手の隙間をぬってパスが出されます。相手選手はボールの方に目が行き、本来マークする選手から離れてケアしようとします。その時に、「くさび」のパスを受けた選手が、マークから外れた味方の選手にパスを送ります。
「くさび」のパスは、ビルドアップの際に役立つパスです。ボールを前に進めようとした時に、相手選手がビルドアップを阻止しようと数人で囲いにきます。そうした状況でボールを前に運びたい時に「くさび」のパスが役立ちます。「くさび」のパスが入ると、相手はボールに注目します。相手はマークしている選手から目が外れてフリーになれます。その時に「くさび」のパスを受けた選手からパスをもらってボールを前に進めることができます。