川本梅花 フットボールタクティクス

【レビュー】完敗すぎて言葉が出ない【無料記事】J3第33節 #藤枝MYFC 3-0 #ヴァンラーレ八戸

【レビュー】完敗すぎて言葉が出ない

【目次】
両チームのシステムを組み合わせる
個の戦いの八戸とチーム一丸となった藤枝
対象試合:2020明治安田生命J3リーグ第33節 藤枝MYFC 3-0 ヴァンラーレ八戸

両チームのシステムを組み合わせる

あまりの完敗に、キーボードを打つ指が全く進みません。何かを書く気持ちもうせるほど、本当に良い点がありませんでした。確かに、惜しい得点場面は何度かありました。「あの1点が入っていれば試合の流れが変わったかも」と思えるシーンはありました。しかし、試合を見ていてショックを受けた場面があります。それが、八戸の現実を表しているのでしょう。

システムは、まさにミラーゲームです。同じシステムの戦いとなりました。マッチアップするシステムの中で、八戸は工夫をして何かを対処しても、藤枝のGK杉本拓也に阻まれ続けられました。この試合は、両チームの大きな違いが浮き彫りになったゲームでした。

個の戦いの八戸とチーム一丸となった藤枝

プレビューに書いたのですが、八戸も藤枝も、似たようなチーム事情下にあります。J2昇格や上位進出という目標を失っている。監督の更迭と契約満了や引退の選手を抱える。こうした状況の中、チーム一丸となってホームゲームを締めくくろうとした藤枝。一方、不自然なチーム事情のまま、選手同士のコミュニケーションの無さを露呈した八戸。そんな戦いになってしまいます。

そんな中で、安藤翼と黒石貴哉のプレーは、期待を持たせます。20分、安藤がハーフウェーライン付近でインターセプトします。ドリブルでペナルティエリア内まで持ち込む。GK杉本と1対1になりますが、好セーブによって得点できませんでした。

79分には、黒石が自陣からスピードに乗ってドリブルを開始。バイタルエリアまでボールを持っていきます。ペナルティエリア内の左にいた上形洋介へパスを送ります。上形は右足でシュートを放ちますが、またしてもGK杉本のファインセーブに遭ってしまう。何度か得点チャンスはありましたが、杉本の好プレーによって、無得点に終わりました。

八戸は、来季に向けて根本的にチームを作り変えないとなりません。それほど切迫したチーム状況にあります。試合で使える選手が何人残るのか。コロナ禍による収益低下の中、チームを一から作っていかなければなりません。それもサッカーとは違う仕事をしながらサッカーをする複雑な事情を持つJ3リーグのチームに、どれだけの選手が魅力を感じるのか。

八戸には、厳しいオフが待っているのです。

川本梅花

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