川本梅花 フットボールタクティクス

【連載】「ゲームテクニック」のために「ボールテクニック」を使え!【1日1回読むだけで身につくサッカーの見方の基礎知識】

【1日1回読むだけで身につくサッカーの見方の基礎知識】

「ゲームテクニック」のために「ボールテクニック」を使え!

個人技術としてシュートテクニックを見れば、ゴールの枠にボールが蹴られているか蹴られていないか、というのが一つの判断の基軸になるでしょう。シュートの威力が弱いボールはゴールキーパーに簡単に抑えられてしまいます。また、威力が強くてもゴール枠を遥かに超えて蹴られたボールもあります。ゴール前で両チームが揉み合っている中で、一瞬にしてシュートコースを見つけて、シュートを強く蹴ってゴールの枠に入れる。これは、ゲームテクニックとしてのシュート力が身についている選手だと言えます。

パスに関しても同じことが言えます。パスのスピードは早いのか遅いのか。味方の選手の右足にパスを出しているのか。または左足にパスを出しているのか。そうした判断は、試合の中で決断することになります。試合中に見られる「良いパス」というのは、パスが味方に通るだけでなく、そのパスは意図があって出されているのかが重要であるのです。意図とは、パスが目的に直結しているのかどうかということです。この場合の目的とは、ゴールを奪うということです。ゴールを奪うという明確な目的を持ってパスを味方に出しているのかどうか。これをゲームテクニックというのです。

ボールを蹴る止めるというテクニックはあっても、見ている人の脳裏に残らない選手は、ゲームテクニックが劣っているからだと言えます。

川本梅花

 

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