【蔵出し取材メモ】#岸本武流「信頼しかないと思っている」【インタビュー】J2第31節 #松本山雅FC 戦後、J2第32節 #FC町田ゼルビア 戦後のコメントより
岸本武流「信頼しかないと思っている」
スタジアムに取材で訪れた記者は試合終了後、監督や選手たちから話を聞くことになる。その内容は主に、先ほどまで行われた試合に関する説明や分析、感想、あるいは次の試合に向けた意気込みとなる。こうしたコメントの多くは、いわゆる“賞味期限”が短い。タグマ!の分析によれば、試合終了から48時間が目安となるようだ。
しかし「川本梅花フットボールタクティクス」では試合後に十分な時間が取れず、コメントを公開できないまま、48時間を経過することがしばしばある。旬を逃したコメントを掲載することに抵抗があるため、何らかのタイミングで紹介できるように準備をするのだが、多くの場合は空振りとなる。
そうすると、せっかく監督や選手たちから聞いた言葉がふいとなるため、方向を展開。旬を逃したと自覚しつつも掲載することにした。ここに掲載する記事は“直近のコメント”ではないことをご承知いただきたい。
■取材メモ:岸本武流コメント
岸本武流選手に注目していることは、以前にも記した。
2018年8月18日に行われた明治安田生命J2リーグ第29節・ジェフユナイテッド千葉戦[1〇0]の後、どのような変化があったのか。J2第31節・松本山雅FC戦[1△1]とJ2第32節・FC町田ゼルビア戦[0△0]の後に話を聞いた。岸本選手は千葉戦で先発出場したものの、その後はベンチスタートが続いている。
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■2018年9月1日、J2第31節・松本山雅FC戦
――今日は、ポジションの位置を考えてプレーしていたね。
岸本 そうですね。まあ、あれからちょっと(私と話してから)「思いっきり打ってみたら」と言われたので、いろいろ考えました。自己啓発の本を読むなどして、どうやってモチベーションを高めるのかとか考えました。いろいろと自分の中で頭がスッキリしたような感じになりました。
――ジェフェルソンバイアーノ選手の近くでプレーしたり、逆に離れたり、あるいは左サイドに流れたり、いろいろな動きをしていたね。田向泰輝選手が右サイドからのクロスをファーサイドに蹴って、ちょうどタケル(岸本武流)がニアサイドに入ったよね。あれは、ニアに入れてほしかったね。
岸本 ニアに速いボールを入れると得点が生まれたりしますからね。
――練習では気持ちの面は大丈夫?ストレスとかない?
岸本 練習は普通にやれています。
――外国籍のFW2人(ジェフェルソンバイアーノとバティスタ)は強力だね。
岸本 高さもあるし、ゴール前では強いと思います。
――でも実のところ、ヘディングは身長の高さではないよね。タケルは2人と比べて身長は低いけど……。(ジェフェルソンバイアーノは186センチ、バティスタは192センチ、岸本武流は174センチ)
岸本 そう言ってもらえると、うれしいです。
――ところで、シーズンも残りわずかだけど、これから先のことは考えているの?
岸本 全く考えてないです。
■2018年9月9日、J2第32節・FC町田ゼルビア戦
――84分から出場したけど、今日はどうだった?
岸本 もっとボールが来ると思ったんですけど、全く来なかったですね。来てほしかったんですけど。
――んーん、今日の試合はなんとも言えない試合だったね。
岸本 そうですね。なんとも言えない試合でしたね。
――FC町田ゼルビアのプレス、特に出足が早かったね。
岸本 めっちゃ早かったですね。
――ピッチに立つまでベンチから見ていて、こういう攻撃をしたら打開できるんじゃないかな、というのはあった?
岸本 密集しているので、サイドにボールをバーンと出して、相手を広げたら打開できるかなと思いました。
――なかなかサイドアタックもできなかったね。
岸本 すぐに密集し、グジャクジャしてました。
――練習はどうなの?
岸本 僕の中で、練習は悪くないです。あとは、信頼じゃないですか。
――先日、(水戸からブラウブリッツ秋田へ期限付き移籍している)外山凌選手と話をしたんだ。「自分が試合に出られないのは、なんでだろう?」と、ずっと考えて悩んだと言っていたんだよね。もちろん、そういう気持ちはタケルにもある?
岸本 いやー、試合出られない時は、ずっとそうですよ。その気持ちは、全員やと思います。
――そうした気持ちをバネにしたいね?
岸本 出られた時にバチッと結果を出したいです。信頼しかないと思っているので。
――選手は「試合に出られてなんぼ」だからね。試合に出られるチームに行こうとか考える?
岸本 いま、どうするのか、それしか考えないようにしています。でも試合に出たいから「もし……」となったら、それは大前提になりますよね。挑戦したいという気持ちと、ここでチャレンジしたい気持ちと、五分五分です。
――挑戦って、セレッソ大阪に戻ってということ?ここに残ってレギュラーを取ることも挑戦だし、J2の上位チームから話があれば、それも挑戦だよね。
岸本 とにかく残り試合に出られて結果を出せるように、そこに懸けています。信頼を勝ち取りたいです。
川本梅花